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ハイカーブフレームの度付について

度数補正とプリズム補正について

アスリートに広く用いられるスポーツレンズには大きく2つの機能が求められています。
・広い視野の確保
・眩光や埃、紫外線、花粉など外的要因からの保護
以上の要望に応えるため、スポーツサングラス用レンズには顔に沿うような湾曲したレンズが用いられています。ですが、いくつかの問題があります。それが光軸の傾斜による¢平均度数誤差£¢非点収差£。矯正視力の低下や眼精疲労、さらに微量なプリズム誤差が加わることで、両眼視での違和感につながっていました。

カーブが歪みを発生させる仕組み

レンズの光軸が傾くことで、視線とレンズの交点を中心に伸びる光の角度に違いが生まれます。この状態で一定度数のレンズを当てると、光の経路、距離に差異が生じ、乱視や余計な度数と言った不具合が生じます。

度数補正について

普段お使いいただいているメガネを斜めにして目的物を見ると、いつもと違った見え方になるはずです。レンズを傾けることで起こる歪みを通常通りの見え方に矯正することが、「度数補正」の考え方です。この補正のために各レンズメーカーは、通常の度数だけでなく、球面度数・乱視度数・乱視軸、フレームのそり角に応じた最適な見え方に調整する専用の度数矯正システムを開発しています。
(上の画像はKodakレンズの補正システムの画面です。)

プリズム補正について

水を一杯に注いだコップを斜めから見た時、コップの底がせりあがったように見えた経験はありませんか。この現象がプリズム効果です。最近の眼鏡やサングラスはレンズカーブの深い形状が多く、メガネ着用時に特に疲れ目などが出やすくなったというケースを耳にします。この原因となるプリズム現象を補正する加工法を「プリズム補正」といいます。

☆そり角の少ない一般的なフレームの場合は.......
● プリズムベースアウトは起こらない。
● 視線と光線が一致しているため本来の位置に像が見える。
● 8カーブでも顔に沿ったデザインでない場合、視軸と光軸が一致しているため問題は起こらない。

☆そり角のあるハイカーブフレームの場合は.......
映像が本来の位置よりも内側に見えてしまうため、脳がそれを補正しようと働くため(自覚はない)、目精疲労の原因となる。
● プリズムベースアウトが入る。
● 視線と光線が一致していないため、本来の位置よりも内側に像が見える。
● 一般的に8カーブレンズのサングラスは顔に沿ったデザインとなっているためプリズム補正が無い場合、視軸と光軸の不一致が起こる。

☆プリズム補正加工を施すことで........
● ベースアウトプリズムをベースインで打ち消す。
● 視線と光線が一致(平行)しているため、本来の位置が見える。
 このプリズム誤差は、カーブが深く(大きく)なればなるだけ大きく見える。

[プリズム補正の効果]
プリズム補正を施すことで、疲れ目の原因となる視線と光の経路のズレを修正できます。カーブレンズによる映像の歪みをかなり抑えることができるので、目の疲れも少なくなります。